皆さんこんにちは、南青山のオーダースーツ店 Drapper Hopeのブログをいつもご覧いただき、ありがとうございます。
今回はリール動画で掲載した「殺し襟」について説明していきたいと思います。
「殺し襟」とは別名「鎌襟」とも言われ、スーツを仕立てる上で、「殺し襟」と言う工程は一番重要なポイントの1つになります。

日本国内の職人を探してもこの工程を出来るところは、ほとんどありません。
着用時に首周りにフィットする事で、襟抜けやジャケットの重さを感じないスーツになります。
「スーツは肩で着る物」
と思っている方が多いと思いますし、そう言われた事のある方も中にはいると思います。
イタリアの歴史あるテーラーの方々は、スーツとは「肩」で着る物ではなく「首」で着る物と考えています。
Drapper Hopeのスーツはイタリアの職人から教えてもらっていた事もあり、「首で着る」事を大事に1着1着、丁寧に仕立てています。
なぜ、ほとんどのスーツが「殺し襟」の工程をされていないのでしょうか?
それは、1着にかかる時間が約10~15分だからです。
襟を殺す工程だけで、それだけの時間を使い仕立てるスーツは、他とは比べ物にならないほど首への吸い付きが良く、軽く感じるように変化します。
その着心地は着用されたお客様のほとんどの方が
「めちゃめちゃ軽い」
「確かに着るよりも羽織ってる感覚」
「これは、肩こらないね」
と喜んでくれています。
実際、どれだけ曲がっているのか。某テーラーで仕立てた物と比べて見ました。
分かりやすく、襟のゴージラインを合わせ、どのくらい白紙の部分が出ているか確認して見ます。
(左)某テーラーのスーツ (右)Drapper Hopeハイライン
これが、鎌のように鋭く曲げる技術「殺し襟」をしているか、していないかの差になります。
決してヤラセではありません笑
私は実際に「殺し襟」のやり方を、横で見させていただいた事があります。
その光景は、まるで何かに取り憑かれた様に、1着1着丁寧に、なぜこんなに曲がるのか?と思うほど綺麗に曲げていくのです。まさに職人技でした。
「なぜ、こんなに難しく、時間のかかる事をDrapper Hopeのスーツはしているのか?」
とお客様から言われた事があります。
「殺し襟」をする事はこだわりのポイントの1つですが、もう1つこだわっているポイントがあります。
皆さんは、襟の付け方が2種類ある事をご存じでしょうか。
それは、2枚襟と1枚襟と言われる物です。
(左)某テーラーのスーツ (右)Drapper Hopeハイライン
襟の部分に縫い目(継ぎ目)がある事が分かると思います。
(左)の写真が2枚襟で出来ています。
2枚襟は、アイロンワークがなくても綺麗に魅せられる作りになっています。
この仕立てが基本的には多いと思います。
(右)の写真が1枚襟です。
こちらは、上襟に縫い目がなくアイロンワークを丁寧に施し、1枚の生地にクセをつけていかなければいけません。
この、クセをつけるという事が今回紹介している「殺し襟」になるわけです。
2枚襟で仕立てる事で手間が省け、コストを下げられるなどメリットもあります。
Drapper Hopeのスーツは1枚襟で仕立てる事にこだわり、手間と時間をかけて「殺し襟」にしていきます。
襟が首に吸い付き、綺麗かつ軽い着心地は職人技あってこそです。
一度、着用したら他の物が着られなくなるほど、魅力の詰まったスーツになっています。
是非、こだわりの1着を試してみてはいかがでしょうか。
Drapper Hopeの公式Instagramではたくさんのリール動画やコーディネートの写真を投稿しています。
まずはどんなスーツにしようか探してみるところから始めてみるのも良いかもしれません。
ご連絡いただければ試着だけでもする事が可能です。
お気軽にDMでもお電話でも構いませんのでご連絡お待ちしております。
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