皆さんこんにちは、南青山のオーダースーツ店 Drapper Hopeのブログをいつもご覧いただき、ありがとうございます。
今回は、リール動画でも掲載させていただきました、マッチョな方について、私がこれまで対応してきた方を参考に、スーツを作成していく時に気をつけているポイントをお話ししていきます。
最近、筋トレをしている方が多く来店されています。
私のお客様から筋トレをしている中でも下記のボディータイプに分類される事を知りました。
エクトモルフ(痩せ型タイプ)
メソモルフ(ガッチリ型タイプ)
エンドモルフ(肥満型タイプ)
私も今までスーツ業界に身を投じてから、数多くの筋トレしている方、筋肉質な方
を対応してきました。
その中でも今回はメソモルフ(ガッチリ型タイプ)の方についてのお話です。
ガッチリ型タイプの多くは、ジャケットのバストからウエストにかけて極端に絞り込み、曲線をつけることで体のラインを際立たせたいとご要望をいただきます。
パンツに関しては、ゆとりの少ないかなりタイトなシルエットを好む方がとても多く感じます。
勿論、お客様の好みは大事にしていますが、極端に細身の物を仕立てた場合ボタンを止めた際ウエスト周りにシワが入る、背中には肩甲骨周りにできる余りシワが目立ちます。
余談ですが、私が今まで経験をしてきた
「筋トレをしている方」
「筋トレをしていない筋肉質な方」
とでは仕立てるサイズ感が違うと私は考えています。
筋トレをしていない方の求めるシルエットは細身なものには変わりはありませんが、そこに動きやすいもので仕立てて欲しいとご要望をいただきます。
普段着用しているスーツは
「座りずらい」
「腕を動かしずらい」
「足を動かしずらい」
と感じているからと言われます。
「座りずらい」それはなぜかと言うと、考えられる要因として3つあります。
「股上が浅い」
「ヒップのゆとりがない」
「ワタリが小さい」
この3つが大きく関係しています。
これにより、座った際に、お尻に引っ張られてしまい生地が裂けてしまう可能性が高くなります。
実際に、そのような経験をされた方も多いと思います。
「腕を動かしずらい」と感じる場合に考えられる要因も3つあります。
「バストにゆとりがない」 「アームホール(袖をつける部分)が小さい」 「背幅が狭い」 この3つが大きく関係しています。
筋トレをされている方はバストや肩、腕周り、背筋などの筋肉が一般の方に比べて、発達しています。
バストや背幅にゆとりがないとアームホール(袖をつける部分)が小さくなり、袖幅が細くなります。
腕を前へ動かした際に、とても窮屈になってしまい腕が上がらないや、背中が裂けてしまう可能性が高くなります。
実際に、私のお客様で既製品のスーツの背中が裂けてしまった方の原因も同じでした。
それを改善していくには、筋肉がどこに付いているのか、どんなお仕事で、誰とお会いするのかをしっかりヒアリングをする事がとても重要だと考えています。
Drapper Hopeの考える、「シワのない適度なゆとり」と、お客様が思う理想のシルエットの共通認識を持つ事が良いスーツを作る一番のポイントです。
決して細身のスーツを仕立てる事が悪いと言う訳ではありません。
筋トレをされている方ほど、シワがなく、適度なゆとりがあるスーツの方が上品で、長く着て頂けると私は思っています。
1年、2年で駄目になるスーツではなく、Drapper Hopeで仕立てていただけるなら、10年も15年経っても着ていただけるスーツを仕立てて欲しいです。
一生ものですから…
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